タグ別アーカイブ: Array

超高級!橙の自家製ポン酢

我が家では年に一度、この時期(11月の初め)にポン酢の原材料になる橙を1年分搾るのが恒例行事です。

今年はとりあえず300kgの橙を築地の青果市場で仕入れました。今年も大きさのそろった綺麗な橙が来ました。

   
 思い返せば10年ほど前は伊豆の河津というところまで橙を取りに行っていました。

ワンボックスのレンタカーを借りて、夜中に出発。伊豆へ着くのは午前4時頃。11月の河津の朝はめちゃくちゃ寒かったのを記憶しています。

今では亡くなった河津のおじいさんが橙を採ってカゴに入れておいてありました。この量はおよそ1トンほど。

2〜3人で朝からずた袋に入れ変えてワンボックスカーに詰め込み、寒い中その作業が終わる頃には日が昇ってきていました。

ちょうど終わった頃、河津のじいさんがやってきて、ある年には藻屑ガニをくれたこともあったなぁと思い出します。

朝に河津を出て途中、伊豆の温泉に寄って行ったり、名物のわさび漬けを買って行ったりしました。昼過ぎに浅草へ着いた頃には皆くたびれてバタンキュウで寝ていました。当時は大変でしたが今となってはいい思い出です。

河津のじいさんが亡くなってからは築地で仕入れています。

今では築地で仕入れて、大きさも揃って綺麗な橙が注文すれば家にいて届けてもらえます。楽チンです。でも河津までわざわざ取りに行っていた経験があるからこそ、この有り難みがわかるというものですね。
初めて築地のやっちゃ場で橙を仕入れた頃は仲間のフグ屋の分まで搾っていたので1トン注文しました。

仕入先の八百屋の親父さんもその量に驚いていました。こう話してくれました。

「1トンも搾るって凄いね。20年前(今では約30年前)は築地の青果市場のその辺でも橙搾って売ってたんだよ。皮むいて1日おいて皮を締めて、半分に切って搾って。ってやってたんだけど、ある時保健所からバツくっちゃって出来なくなった。それ以来みんなやってないけど、当時は橙果汁を一升瓶に詰めて、一本8000円〜10000円くらいしたよ。」「当時でそれくらいの値段で売ってたんだから今だったら10000円とか12000円してもおかしくないよ」

   
    
 橙果汁  一本10000円!?

その話を聞くまで毎年自分らで搾っている橙の果汁の価値を考えてことなどなかったので、本当に驚きました。

でもよくよく考えると原材料費、人件費、ゴミ代、瓶代、その他を計算すればそれも頷けます。

その超高級な橙果汁を当店のポン酢醤油にはたっっぷり使っているので美味いのは当たり前だと自信を持って言えます。市販のポン酢ではこのような本物の味のものはほぼあり得ないと思ってよいでしょう。

   

 
上の写真はわりと高級な市販のポン酢醤油の原材料を表記したものです。

原材料の表記はグラムが多いものから順に書くという決まりがありますので、このポン酢醤油には「醤油、醸造酢、ゆず果汁」の順で量を多く使っているという事がわかります。

つまり柑橘果汁よりもお酢の方の割合の方が多いわけです。お酢はだいたい一升瓶でも500円くらいで売っているので、柑橘果汁をたくさん使うよりも大幅にコストカット出来るわけなんですね。

それが不味いというわけじゃございませんが、柑橘果汁の方がより自然な香りと酸味があるので、つち田のポン酢醤油は橙の果汁のみ使用しております。

  
次の写真は市販のポン酢のみで売っているものの原材料ですが、こちらは「かんきつ果汁、醸造酢、酸味料、香料」となっております。

かんきつ果汁が最も多く使用されているものの、酸味料や香料で人工的に酸味、香りを付け加えているわけです。

しかも果汁といっても濃縮還元の果汁かもわかりません。濃縮還元というのは一旦果汁の水分を飛ば(濃縮)し、あとで水を足して(還元)元に戻したものです。これでも同じ果汁100%と法律上表記できますが、味や香りなども飛んでしまい、美味しさは生の果汁よりも確実に劣ります。

よく居酒屋さんなどでレモンサワーと生レモンサワーがおいてありますが。濃縮還元のレモン果汁、あるいは人工的に酸味や香りをつけられたレモン果汁で作ったレモンサワーより、生の本物のレモンをただ搾っただけでつくった『生レモンサワー』の方が美味しいと感じるのと同じで、やはりポン酢醤油においても生の柑橘果汁を使用されたものの方がよりさわやかな香りと味が楽しめるわけです。

以上、くどくどとウンチクを書き連ねましたが、『つち田』の自家製ポン酢が美味しいことがおわかりいただけたでしょうか。